2019.10.09

土木の広報も変わる! 土木広報大賞2019の発表

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優れた土木に関する広報活動や作品を顕彰する「土木広報大賞2019」(主催:土木学会)が発表された

土木広報大賞

これまで、土木分野の社会的な役割として一般に認識されてきたのは「安全で便利なインフラをつくること」という側面が主だった。しかしこれからは、それだけではなく、市民の遊びや集いの場、自然環境の一部としてのグリーンインフラといった、新しい価値が求められる時代になってくるだろう。その意味では、土木の一般向け広報活動にも新しいアプローチが必要になってくるという背景があると考えられる。。

グランプリは「大学生が下水道を編集」

第二回となる今回、最優秀賞に輝いたのは、下水道事業について若者の認知度が低いという現状に対して、大学生を巻き込んで魅力を発見・発信するという東京都下水道局の“東京地下ラボ(若者向け東京下水道発信事業)”だ。

これは、「~下水道の魅力を、編集の力で若者が再発見~」という副題が示すとおり、大学生たちがフィールドリサーチやブレストのワークショップなどを行い、小さな手作りの雑誌であるZINEを編集・作成するというもの。成果物としては、雨の情報をインフォグラフィックで可視化した『RAIN』、主人公である若者が下水道に関する施設について、食べ物や映画などのカルチャー情報を交えながら紹介するZINE『Underground』、下水道に棲息している微生物の図鑑『下水族館』など、興味深い作品が並んだ。また多くの作家やクリエイターが利用していることでも知られるWEBサービスnoteにレポートや参加者のインタビューを掲載したり、CMディレクターの中島信也や雑誌『ケトル』の編集長である嶋浩一郎氏などが講師として参加したことなどもあって、下水道行政とはこれまでほとんど縁がなかったであろうカルチャー系のWEB媒体などでもPR記事を掲載するといった展開も、土木と一般層との新しいつながりを実現したものとして興味深い。納得のグランプリである。

そして部門賞は…

そして映像・Webメディア部門賞には、われわれミズベリングの『風景創造計画「水辺で乾杯」』が光栄にも準優秀部門賞に選ばれました。受賞を受けてプロデューサの山名からコメントをもらいまいした。

「土木の広報というと、これまでは道や橋、港などの作ったインフラについてPRする、というのが一般的だったと思います。しかしミズベリングの「水辺で乾杯」はそれらとは違って、なにも作らないプロジェクトでした。ただ人が水辺に集まって乾杯をする、ということだけ。それがどう評価されるのかということに興味があったのですが、今回の受賞ということになりとても良かったです。嬉しいですね。」

その他、とくにミズベ関連としては、日本ダムアワード選考委員会さんの「日本ダムアワード2018」<>、国土交通省 関東地方整備局 港湾空港部 東京湾海堡ツーリズム機構さんの「第二海堡上陸ツーリズム」などが受賞されました。おめでとうございます! 

その他も、土木という分野と一般層との繋がりにも、新しい流れ・風・波が訪れていることを実感できるラインナップになっています。受賞一覧は土木広報大賞のリンクをご確認ください。

この記事を書いた人

淵上周平

1974年神奈川県生まれ/ふたご座。大学では宗教人類学を学び、日本各地のお祭りや聖地を巡る。出版社にて編集者、その後WEBベンチャーへの参画、地域活性・社会起業のWEB媒体の編集執筆業などを経て現在にいたる。株式会社シンコ代表。ほかに株式会社エンパブリック取締役など。

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