2014.03.03

水上で会議してみたら

みなさんは、どこで会議をしますか?
会社の会議室ばかりでなく、カフェや集会室みたいなところでやる会議もありますよね。
会議にもいろいろあります。ただ報告だけをたんたんとこなす会議、お互いの意思を確認する会議、あたらしいものを生み出す会議、信頼関係を構築する会議。
会議の性質によって遠隔でおこなえるものもあるし、相手との距離が近くないと議論にならない会議もあります。

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2007年夏のBPAの定例会議。BPAはあたらしい「都市の都市の水上経験」をテーマに活動している水辺好きの団体です。

東京にはたくさんの会議するためのスペースがあります。ひとによって、この場所がお気に入りのスペース、というのがあるはずです。そのラインナップに水上でおこなうというのを加えてみてはいかがでしょうか?
そんなことができるのか?いや、まだ一般的ではないです。でもやった人はいるんです。
水上はさまざまな制約があります。まず天候に左右されます。風が吹いていては不快で会議どころではありません。走るコースがたのしすぎて風景に見入ってしまって会議どころではないこともあるでしょう。波に揺られすぎて酔っぱらったという人も実際にいました。

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ミズベリングプロジェクトの船上ブレスト会議。寒空の下、盛り上がる。
背景は旧万世橋駅をリノベーションしたマーチエキュート。

しかし、ふだんと異なる環境のもとで行う会議は、もしかしたらすごい会議になるかもしれません。呉越同舟なんていう言葉もあるぐらいです。水上では人と人の距離が近く感じられるものです。おりたときにはチームとしてまとまっていた、なんてことがおきないとも限りません。
東京は世界で有数のビジネスシティです。実は水辺はすばらしくクリエイティブな会議ができる場所かもしれませんね。もしだれか実験したいという方や企業がいらっしゃったら、編集部までご連絡ください。

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BPAが2005年の横浜トリエンナーレで出展した水上ラウンジLOB13 Ⅱ世号。ゴミ運搬船だったバージ船をリノベーションして、水上に漂う船をアートの力を借りて作ってみました。そのとき開催されたシンポジウム。

この記事を書いた人

ミズベリングプロジェクトディレクター/(株)水辺総研代表取締役/舟運活性化コンソーシアムTOKYO2021事務局長/水辺荘共同発起人/建築設計事務所RaasDESIGN主宰

岩本 唯史

建築家。一級建築士。ミズベリングプロジェクトのディレクターを務めるほか、全国の水辺の魅力を創出する活動を行い、和歌山市、墨田区、鉄道事業者の開発案件の水辺、エリアマネジメント組織などの水辺利活用のコンサルテーションなどを行う。横浜の水辺を使いこなすための会員組織、「水辺荘」の共同設立者。東京建築士会これからの建築士賞受賞(2017)、まちなか広場賞奨励賞(2017)グッドデザイン賞金賞(ミズベリング、2018)

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