2018.10.05
道頓堀川の新しい管理運営事業者になるのは誰だ?!

大阪市下建設局では、道頓堀川遊歩道(愛称:とんぼりリバーウォーク)の管理運営を行う事業者を募集しています。
とんぼりリバーウォークとは?
これまで7年間、2期(1年延長期間あり)に渡って民間事業者による管理運営を行ってきた結果、道頓堀川には多くのにぎわいが生まれました。
この7年間は南海電気鉄道株式会社が管理運営業務を行ってきました。その取り組みは、ミズベリング デ・アイデアス(2017年3月実施)で紹介されました。
期間満了に伴い、道頓堀川の水辺空間において、魅力のさらなる充実を図るとともに、大阪を代表する観光スポットであり、ミナミ活性化に不可欠な水辺空間としてのブランド力の強化に取り組む管理運営事業者を募集しています。
目的
これまで多くの実績をつくってきた道頓堀川での民間事業者によるにぎわい創出事業ですが、あらたな課題も生まれています。
今回のあらたな事業者公募では、戎橋近辺へのイベントや地先利用店舗の集中や、冬季の利用の伸び悩み、にぎわいの局所化、音楽イベントによる音量の問題などの課題に対して、新たな管理運営事業者がどのように応えるかが注目されます。
これまで、整備当初から地元関係者や関係機関の意見を踏まえて地域との合意形成を大切にしてきたという、この道頓堀川でのにぎわい創出の事業。
さらに誰もが訪れたいと思う、活気あふれる魅力的な水辺空間になること、さらに周辺地域を含むまち全体へのさらなる活性化を狙うという意欲的な公募事業です。
民が主役、行政は・・
この管理運営業務は、民間事業者の創意工夫を大切にするために、いわゆる「指定管理者制度」を使っていません。巷でよく聞く指定管理者制度は、行政の代わりに民間が管理をするための制度と言われていますが、その仕組みには民間事業者ならではの柔軟さや発想力をうまく生かせていないという面があります。
公募資料にもはっきり記されている、「民が主役、行政がサポート役」という基本的な考え方はこれまで同様に大切にしつつ、柔軟かつ優れたアイデア、企画力、経営能力をもった民間事業者の登場を、大阪市は今回も期待しているようです。
この公募がどのように推移するのか、目が離せません。
リンク先 道頓堀川水辺空間利用にかかる管理運営事業者を募集します
- 項目
- 募集内容
- 募集主体
- 大阪市建設局下水道河川部河川課
- 事業対象区間
- 道頓堀川(湊町から日本橋間)約1キロメートル
- 事業提案を求める主な内容
- (1)賑わい創出事業 (2)収益を活用した水辺空間のブランド力の強化 (3)維持管理事業
- 事業期間
- 平成31年4月1日から平成41年3月31日まで(10年間)
- 応募資格
- 募集要項の記載資格要件を満たす法人
- 募集スケジュール
- 応募書類の受付:平成30年10月25日(木曜日)から平成30年10月31日(水曜日)まで(詳細はウェブサイトを参照のこと)
- 事業予定者の決定
- 平成30年12月下旬(予定)
公共空間としての水辺がよくなることで、社会がよくなると考える。建築家として建物のリノベーションを主に設計の仕事をしている傍ら、都市をリノベーションするのであれば、公共空間である水辺を外して考えることはできないと考え活動している。BOAT PEOPLE Associationのメンバーとして、いままでさまざまな水辺のトライアンドエラーを繰り返して社会に水辺の空間のあり方とつきあい方を提案してきた。 2005年横浜トリエンナーレ出展作品「Life on Board II」「内閣府都市再生モデル調査事業、FLOATING EMERGENCY PLATFORM」「地震EXPO09(BankART)」「東京アートポイント LOB09-10」など。最近は横浜の水辺を「使い倒す」ことを目的に、水辺のソーシャルスペース「水辺荘」を日ノ出町たちあげ、都市に新しい風景をつくる試みをたくさん行っている。
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