2018.03.07

「MIZU中部セミナー2018 in 岡崎」 開催してみました 

去る、平成30年2月5日に、MIZU中部セミナーなるものを開催しました。
私は行政職員ではありますが、このようなレポートする場をいただき、ありがとうございます。
このセミナーの概要を紹介しつつ、行政目線、開催者目線で感じたこと、想ったことを書きますので、お付き合いください。(※できるだけ読みやすくなることを期待して、くだけた表現としていることをご了解願います。)

まず、はじまりです。
自分の周りには、ミズベリングを知っている方、活動をはじめている方が徐々に増えてきたので、浸透してきたかなと感じつつも、名前は知っているけど中身がよく分からないんだよねといった声もまだまだ聞こえてくるので、今回は、中部地方にお住まいの方、働いている方を中心に、行政職員だけでなく民間事業者や住民の皆さまにミズベリングを体験していただこうと思い、「おためし!」という表現を使って参加者を募集しました。

結果、約100名というたくさんの方に参加をしていただきました。ありがとうございました。
参加者の内訳は、ざっくりですが、行政職員が8割ぐらい、民間事業者や住民の方が2割ぐらいでした。
ミズベリングの理解度を聞いてみると、ミズベリングっていう名前は知ってるけど、、、という方が多かったかなと思います。
行政職員の割合がちょっと多かったですが、国関係だけでなく、県、市町村、民間事業者や住民の方も含めて岐阜県、静岡県、愛知県、三重県のいろいろな地域から参加いただけたことがとても良かったと思います。

写真1 はじめのあいさつ

当日のプログラムは図1のとおりですが、はじめに「ミズベリング※1」について、そもそもの想いをおさらいしました。その後に、「おためしビジョンブック」ということでミズベリング事務局のディレクター(真田さん、滝澤さん)を講師としてお招きして、「おためしビジョンブック※2」と題して、事務局がとりまとめているミズベでの活動のヒント、キッカケとなるような活動事例や仕組みについて紹介してもらい、続けて、ワールドカフェ方式によるワークショップを通して、参加者の皆さまで意見交換・交流をしていただきました。

図1 当日のプログラム

図1 当日のプログラム

ココでのねらいは、
ミズベでの活動事例、仕組みを知ってもらうこと(学校形式の聴講タイプ)も、ねらいの一つではありますが、それよりも、異なる業種・職種の方との出会い、違う地域の方との出会い、はたまた同じ河川の上下流、左右岸の方との出会い、さらにはミズベでの活動の想いの共有、新たなアイデアとの出会いなど、その日のその瞬間にしか味わえない体験をしてもらうこと(ワークショップ形式の発言・交流タイプ)で、これからの活動、業務におけるヒント、キッカケとなればと期待していました。

写真2 ワークショップの様子

写真2 ワークショップの様子

そして、それぞれの仕事などの役割があることを理解しつつも、まずは、自分が想う「川のあるまちづくり」「まちの中にある川づくり」を自由に発想していただき、ヒトが生活する中にある川は、どうあったら良いのかということを自ら発言し、またいろいろな方と意見交換・共有します。その後に、それぞれの仕事などの役割に当てはめたときの課題や悩み、対応案を議論していくということを、短時間ではありましたが、体験していただきました。このような場は、行政職員が苦手かな?(少なくとも自分がちょっと苦手としている分野です)とも思いますが、実際に体験してもらうことで、今後、皆さまがそれぞれの地域で実行していく上での何かしらのヒントとなれば、うれしいです。

写真3 発表の様子

各グループから出された意見は、やはり、いろいろな意見があり、興味深いものもたくさんありました。「様々な人・団体らがつながることができる場をつくることが大切」「ミズベリングを日常化する」「活動・社会実験もやってみることが大切」など、やっぱりそうだよなと同調するものや、そうか~そんな風に思っているのかと日頃の業務を振り返るようなもの、へ~そんなこともできるんだと新しい発見となるようなものなど、今後の業務の参考になるもの、自分の経験値が上がりそうなものがたくさんありました。主なコメントは図2のとおりです。

図2 主なコメント

図2 主なコメント

続いて、セミナーを開催した会場の前を流れている乙川において、既にミズベリングの活動をはじめている「NPO法人岡崎まち育てセンター・りた事務局※3」の天野さんから、『おとがワ!ンダーランド※4』の取り組みについて発表していただきました。
水辺を活用する際に必ずぶつかる壁ということで、規制緩和したのに使ってくれない、いざ使おうと思っても使いにくいなどの課題に対して、共通フレームによる課題認識の共有やルール・手続きの簡素化のための手引きの作成など、具体的な取り組みを聞くことができたのは、参加者にとって、より具体的な課題、目標が見えてきたのではないかと期待しています。

最後は、ミズベリングイベントのお決まりの「みんなで写真撮影」。
かけ声は「ミズベリングGO~!」。
この写真には、参加された皆さまが、それぞれの地域に戻って活動するときに、何かに悩んだり、困難な壁に当たったときに、全国には、ミズベに対する熱い想いをもって活動している人たちがたくさんいるんだ!ということを思い出してもらって、がんばろう!となってもらえればという想いがあります。

写真4 ミズベリングGO~!

このセミナーはミズベリング応援プログラムということで、ミズベリング事務局から滝澤さん、真田さんの応援をいただき開催することができました。このような会議・ワークショップを円滑に進行・運営していくというスキルも、参加された皆さまの今後の活動のプラスとなればうれしいなと思っています。

写真5 ミズベリング事務局の滝澤さん(左)、真田さん(右)

ミズベリングは、間もなく5年を迎えますが、ミズベリングという名前が徐々に浸透しはじめたところで、その活動は、それぞれの地域で試行錯誤を繰り返しながら挑戦をしているところと思われます。
今後、民間・市民・行政が三位一体となって、ミズベリングの5つのアクションである「つなごう・かたろう・ためそう・育てよう・つくろう」を重ねながら、自分の中にある「川のあるまちづくり」「まちの中にある川づくり」をまずは自由に発想し、そして、それぞれの役割で何が課題で、何だったらできるか・できそうかを意見交換・共有し、実行につなぐことができるようにお手伝いしていきたいと思います。

最後になりましたが、
このセミナー開催にあたって、会場の設営準備等にご協力をいただきました愛知県、岡崎市の職員の皆さま、セミナーにご参加いただきました皆さま、いろいろな形でフォローをいただきました皆さま、ありがとうございました。

<以下、関連ページへリンクします。>
●「ミズベリング※1」
→ミズベリングとは(ミズベリングHP内)
http://mizbering.jp/whatismizbering
→ミズベリングとは(ミズベリングとは(H26年3月)

●「おためしビジョンブック※2」
→ミズベリング・ビジョンブック(ミズベリングHPにて今春公開予定)

●「NPO法人岡崎まち育てセンター・りた事務局※3」
→NPO法人岡崎まち育てセンター・りた事務局HP
http://www.okazaki-lita.com/

●「おとがワ!ンダーランド※4」
→おとがワ!ンダーランドHP
http://otogawonderland.jp
※当日の発表内容について、ご質問等がある場合は直接お問合せください。
→info@otogawonderland.jp

この記事を書いた人

国土交通省 中部地方整備局 地域河川課 課長補佐 (平成30年2月5日時点)

樫野誠

平成26年3月のミズベリング立ち上げのときに、行政職員として、アドバイザーとして、メンバーに加わることができ、貴重な経験をさせていただきました。あのときのワクワク感を、できるだけ多くの方にお伝えして、少しでも形にできるようなお手伝いができればと思っています。

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